こんな方におすすめ
- クジラ構文って何?
- クジラ構文の訳し方を知りたい
- クジラ構文を根本から理解したい
本記事ではこういった疑問にお答えします。
今回は、クジラ構文マスターを目指しましょう。
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記事の信頼性
本記事を書いている筆者(@englishteachaon)は英語ブロガーとしてブログを運営しています。- 10年以上、高校生に英語を教えている経験
- 英語検定1級
- TOEIC900点超(現在990点を目指し、筆者自身も勉強に励んでいます。)
早速、例題で確認です。
He can no more swim than I can fly.
正解は、「私が飛べないのと同様に彼は泳げない。」です。
比較の中でも難しい「クジラ構文」というものです。
「丸々覚えようとしたけど、すぐに忘れてしまう…」という方も多いかと思います。
正解した人も、なぜその答えになるのか説明できるように、ポイントを確認していきましょう。
今回は「クジラ構文とは何か」「クジラ構文の訳し方」などを根本から徹底解説します。
ポイントを押さえて、比較の最大のつまづきポイント「クジラ構文」をマスターしましょう。
では参りましょう。
Contents
クジラ構文とは
クジラ構文とは「no more A than B」や「no less A than B」の比較級を使う総称をいいます。
なぜクジラ構文かというと、「no more A than B」を使った以下の有名な一文があるからです。 A whale is no more fish than a horse is.
「馬が魚でないのと同様にクジラも魚でない。」
しかし、ポイントさえ押さえれば必ず使いこなせるようになります。
まず「クジラ構文の訳し方」を確認した後に「クジラ構文のポイント」を見ていきましょう。
クジラ構文の訳し方
クジラ構文の訳し方は以下の通りです。
- no more A than B(not 〜 any more A than B)
「Bでないのと同様にAでない。」 - no less A than B
「Bであるのと同様にAである。」
「no more A than B」は「not 〜 any more A than B」にも書き換えられます。
しかし、訳し方だけではすぐに忘れてしまうので、クジラ構文の理屈を理解するためのポイントを解説します。
クジラ構文 3つのポイント【理屈を理解】
クジラ構文は以下の3つのポイントを押さえれば大丈夫です。
3つのポイントをそれぞれ詳しく確認しましょう。 ポイント
マイナスとプラスを考える
最初のポイントは「マイナスとプラスを考える」ことです。
- 「no more」→ マイナス×プラス=マイナス
- 「no less」→ マイナス×マイナス=プラス
Mike is no more a student than his father is.
「彼の父親と同様にマイクも学生ではない。」
したがって、「マイクは学生ではない」と否定の意味になります。 My daughter is no less talkative than my wife.
「妻と同様に私の娘はおしゃべりだ。」
したがって、「私の娘はおしゃべりだ」と肯定の意味になります。
以上のように
- 「no more」なら「否定」
- 「no less」なら「肯定」
の意味になることを押さえましょう。
比較級の前にあるものは「差」を表す
次のポイントは、比較級の前にあるものは「差」を表すことです。
例えば、比較級の前に「much」「a little」「two times」などを置くことによって「差」を表すことができます。
「彼はクラスメイトよりずっと速く走れる。」
「兄は私より少し背が高い。」
「あの車はこれより2倍大きい。」
「no」は「全く〜ない」という完全否定で、「no」は「ゼロ」だと思えばよいかと思います。
したがって、「no more」や「no less」のように「no」を比較級の前に置くと「差がゼロ」という意味になります。
He can no more swim than I can fly.
「私が飛べないのと同様に彼は泳げない。」
つまり、以下の2つは「差がない(同じ)」あるということです。
- 「彼が泳げない」
- 「私が飛べない」
than以降は大前提
最後のポイントが「than以降は大前提」ということです。 She is no less beautiful than Anne Hathaway is.
「アンハサウェイが美しいのと同様に彼女も美しい。」
つまり「誰もが同意すること」でなければいけません。
「アンハサウェイ」は世界の美女ランキングにも選ばれるほど美しい女優で、誰もが「彼女は美しい」と同意することです。
別の例文でも見てみましょう。 He can no more swim than I can fly.
「私が飛べないのと同様に彼は泳げない。」
「私は飛べない」ことは誰もが同意することです。
したがって、「than以降」に「I can fly」と置くことができます。
My sister is no less clever than Mike is.
しかし、以下のように書くと少し不自然に感じられます。
「マイクが賢いのと同様に私の姉も賢い。」
なぜなら、「than以降」には誰もが同意するような「大前提」を置かなければいけないからです。
しかし「マイクが賢い」が大前提というのは少し不自然です。
なぜなら英文だけでは、マイクがどのような人物かわからないからです。
以上のように「than以降」には誰もが同意する大前提を置くことを覚えておきましょう。
例文でクジラ構文の確認
クジラ構文のポイントは以下の3つでした。
- マイナスとプラスを考える
- 比較級の前にあるものは「差」を表す
- than以降は大前提
最後に3つのポイントを踏まえて、クジラ構文の代表的な英文を訳してみましょう。 A whale is no more fish than a horse is.
まず「no more」は「マイナス×プラス=マイナス」なので
- 「クジラは魚でない」
という意味になります。
次に「no more」は「差がゼロ」を表します。
つまり、以下の2つには「差がない」ことを意味します。
- 「クジラは魚でない」
- 「馬は魚でない」
ここから「馬が魚でないのと同様にクジラも魚でない。」という意味になります。
最後に「than以降」は大前提を表します。
つまり、「馬が魚でない」ことは誰もが同意することです。
「馬が魚でない」ことと同じくらい「クジラも魚でない」ということですね。
クジラ構文 まとめ
本記事では、「クジラ構文」を解説しました。「クジラ構文」では、以下のポイントが重要です。
- マイナスとプラスを考える
- 比較級の前にあるものは「差」を表す
- than以降は大前提
「クジラ構文」は比較の中でも特につまづきやすい範囲です。
ぜひ、「クジラ構文」をマスターして、比較の知識を固めましょう。
最後に練習問題で復習して、定着していきましょう。
練習問題では、ただ解けるだけでなく、「なぜその答えになるのか」を説明できるようになりましょう。
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クジラ構文【練習問題 厳選10題】
以下の英文日本語に訳しなさい。 現在作成中。しばらくお待ちください。
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