英文法解説

関係代名詞 who which thatなど 例文で徹底解説【練習問題あり】

こんな方におすすめ

  • そもそも関係代名詞がよく分からない。
  • 関係代名詞の使い方がよく分からない。
  • 関係代名詞を根本から理解したい。

本記事ではこういった疑問にお答えします。
今回は、関係代名詞マスターを目指しましょう。

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記事の信頼性

本記事を書いている筆者(@englishteachaon)は英語ブロガーとしてブログを運営しています。

  • 10年以上、高校生に英語を教えている経験
  • 英語検定1級
  • TOEIC900点超(現在990点を目指し、筆者自身も勉強に励んでいます。)

早速、例題で確認です。

例題

Q. 空欄に入る適切な語句を以下の選択肢から選びなさい。

He doesn't know the place  (    ) he was born.

(A) that
(B) which
(C) in which
(D) in that

 

 

 

 

正解は、(C) in which です。
今回は少し簡単だったかもしれませんね。
しかし、他の選択肢を選んでしまった人は要注意です!

正解した人も、なぜ(C) in which が答えなのか説明できるように、しっかりと確認していきましょう。

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関係代名詞とは【種類の一覧表】

関係代名詞とは、「名詞を補足説明するために使うもの」です。

関係代名詞は、全部で以下の6種類あります。

6種類の関係代名詞

  1. who
  2. which
  3. whose
  4. whom
  5. that
  6. what

これらを一覧表にまとめると以下の通りです。(ただし、whatについては類が違うため載せていません。)

 人が先行詞ものが先行詞
主格who, thatwhich, that
目的格who, whom, thatwhich, that
所有格whosewhose

それぞれ使い方は違いますが、共通しているルールがあります。

今回は「who」と「which」に着目して、使い方とともに関係代名詞を根本から解説していきます。

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関係代名詞の用語 先行詞・形容詞・不完全

関係代名詞を理解する上でポイントになる3つの用語があります。
まずは以下の3つの用語を押さえましょう。

関係代名詞 3つの用語

  1. 先行詞
  2. 形容詞
  3. 不完全

では、それぞれ解説します。

関係代名詞 先行詞とは

1つ目の重要な用語が「先行詞」です。

先行詞とは、説明される対象となる名詞のことを指します。


例えば、下の例文だと世の中には様々な女性がいるので、聞いている方はどんな女性か分かりません。

例文

I know a woman.

そこで、女性に補足説明をして、その女性がどのような女性か「限定」したい時に使うのが関係代名詞です。

例文

I know a woman who are studying Spanish.
「私はスペイン語を勉強している女性を知っています。」

「私は女性を知っています。」

「で、その女性はスペイン語を勉強しているんだ。」と後ろから、関係代名詞を使って、女性に情報を追加していくイメージです。

そして、このように補足説明される名詞が「先行詞」と呼ばれます。(ここでは"a woman")

関係代名詞は形容詞の役割がある

2つ目の重要な用語は「形容詞」です。

関係代名詞は先行詞(名詞)を後ろから補足説明する場合に使うと説明しました。

これは言いかえると、「関係代名詞のかたまりは形容詞の役割がある」ということです。

形容詞とは、「名詞を説明する言葉」です。

関係代名詞も名詞を説明する形容詞の働きをします。

例文

I know a woman who has three dogs .
「私は犬を三匹飼っている女性を知っています。」

単なる「女性」ではなく、「犬を三匹飼っている女性」のように、関係代名詞のかたまりが名詞を説明しています。

このように関係代名詞が形容詞(名詞を説明する)の役割があることも押さえておきましょう。

関係代名詞の後ろは不完全

最後の重要な用語は関係代名詞の後ろは「不完全」だということです。

例文

I know a woman who are studying VSpanishO.
「私はスペイン語を勉強している女性を知っています。」

例えば、「関係代名詞のwho」の後ろは「are studying Spanish」です。

英文は主語から始まるのが原則です。

しかし、「are studying Spanish」には主語がありません。

主語がボコっと抜けて、いきなり動詞から始まる不完全な文になっています。


このように、関係代名詞の後ろは何かがボコっと抜けています。(これを不完全と言います。)


では、なぜ不完全になるのか、そのメカニズムを続けて解説します。

関係代名詞の使い方4つのステップ なぜ後ろが不完全になるのかが分かる

関係代名詞の後ろはなぜ後ろが不完全になるのか、そのメカニズムを解説します。

関係代名詞は、2文を1文にまとめる接着剤のような役割りを果たすとよく言われます。

そのまとめ方を以下の4つのステップで見ていきましょう。

まとめ方が分かれば、なぜ関係代名詞の後ろが不完全になるのか分かります。

関係代名詞 4つのステップ

  • 共通部分を見つける
  • 代名詞を関係代名詞にする
  • 関係代名詞を先頭に移動する
  • 先行詞の直後にまとめてくっつける

実際に以下の2文を使って、1文にまとめてみましょう。

2文をまとめる

  • This is the house.
  • I live in it.

1. 共通部分を見つける

  • This is the house.     
  • I live in it.

まずは、2つの文で共通部分を見つけます。

ここでは、「the house」と「it」が共通していますね。

2. 代名詞を関係代名詞にする

  • This is the house.    
  • I live in which.

次に、「代名詞のit」を関係代名詞にしましょう。

「it」は物なので「which」に代えます。(人なら"who"になります。)

3. 関係代名詞を先頭に移動する

  • This is the house.
  • which I live in.

「関係代名詞のwhich」を先頭に移動しましょう。

4. 先行詞の直後にまとめてくっつける

This is the house which I live in.

最後に、「先行詞のthe house」の直後に「which I live in」のかたまりをくっつければ完成です。


以上の4つのステップで、以下のように2文を1文にまとめることができました。

完成形

This is the house which I live in.
「これは私が住んでいる家です。」

「which I live in」は形容詞の役割があり、先行詞を補足説明していることも押さえましょう。

「これは家なんだ、で、それってのは私が住んでるんだけどね。」というイメージです。

関係代名詞を見たら、先行詞にどんどん情報を追加していきましょう。

関係代名詞は後ろに何が「抜けているか」見抜け

関係代名詞を含む文では、関係代名詞より後ろで必ず名詞が抜けています。

なぜなら、4つのステップで確認した通り、共通部分を関係代名詞にして、別の場所へ移動させているからです。

関係代名詞で後ろの名詞が抜けるのには、以下の2つのパターンがあります。

後ろの名詞が抜ける2つのパターン

  • 主語が抜けている
  • 目的語が抜けている

それぞれ具体的に解説します。

①主語が抜けているパターン 主格の関係代名詞 

例文

Jim works for a company which makes computers.
「ジムはコンピューターを作る会社で働いている。」

まず、「which」より後ろに注目してみると、「makes computers」となっています。

ここでは、本来あるべき主語がボコっと抜けているのがわかりますか?

本来の英文

A company makes computers.

本来は、主語の位置に「a company」がありました。

しかし、共通している部分のため「which」になって、別の場所へ動しています。

したがって、主語がボコっと抜けているのです。

同様に、次の例文を見てみましょう。

例文

She is a woman who is studying English.
「彼女は英語を勉強している女性です。」

「who」より後ろに注目すると、「is studying English」となっています。

ここでも本来あるべき主語がボコっと抜けています。

理由は同じです。

元々、主語の位置にあった「a woman」が「who」に代わり、前に移動したからです。

②目的語が抜けているパターン 目的格の関係代名詞

続いて「目的語」が抜けているパターンを見てみましょう。

主語が抜けているパターンは比較的見抜きやすいのですが、「目的語」の場合は、自動詞と他動詞を理解していないと見抜くのが少し難しいかもしれません。

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それでは、例文で確認していきましょう。

例文

This is a bag which I bought last year.
「これは私が昨年買ったかばんです。」

「主語が抜けているパターン」と同様に、「関係代名詞のwhich」より後ろを見てみましょう。

関係代名詞の後ろ

I bought last year.

これは一見、何も抜けていない様に見えます。

しかし、実は何かがボコッと抜けています。何が抜けているか分かりますか?

「buy」は「〜を買う」という意味の他動詞です、
直後に名詞(目的語)が必ず必要です。

しかし、直後を見てみると「last year」とあり、「去年を買った」では意味がおかしくなります。

したがって、目的語が抜けていることが分かります。

実はここでは、「bought」の直後の「it(a bag)」が抜けています。


同様に別の例文でも見てみましょう。

例文

She is the woman who I met yesterday.
「彼女は私が昨日会った女性です。」

注目するのは、関係代名詞より後ろです。

関係代名詞の後ろ

I met yesterday.

「meet」は「〜に会う」という意味の他動詞です。

したがって、「I met yesterday」だと、「昨日(さん?)に会った」となり、意味がおかしくなります。

ここでは、「met」の直後の目的語(her)が抜けていることが分かります。

「前置詞+関係代名詞」をセットで移動させることも可能

関係代名詞の4つのステップでは、共通部分を関係代名詞に代えて、前に移動させました。

最後に発展の内容について触れようと思います。

実は、関係代名詞を前に移動させる時に、「前置詞+関係代名詞」をまとめて移動させることもできるんです。

どういう事か以下の例文で確認しましょう。

例文

  • This is the house. 
  • I live in it.

まず、同じものを見つけて、それを関係代名詞に代えます。

ここまでは、基本と同じです。

例文

  • This is the house.  
  • I live in which.

ここで、基本ではwhichを先頭に移動させていました。

whichを移動

  • This is the house which I live in.(基本)

しかし、その移動を以下のように、前置詞+関係代名詞でまとめて先頭に移動することもできるんです。

in whichを移動

  • This is the house in which I live.(発展)

しかし、この場合、関係代名詞より後ろは、抜けがない「完全文」となりますので注意しましょう。

前置詞が前へ移動してしまったら、名詞を置く場所がなくなってしまうのです。
したがって、先行詞は後ろに戻せなくなります。

例題

( )に入るのは次のうちどれでしょうか?

The museum is very popular place  (    ) many people visit every year.

(A) to which
(B) which
(C) in which
(D) where

 

 

 

 

答えは、(B) whichですね。もう、しっかりと理由も説明できますよね?

もしまだ難しい場合はもう一度見直してみてください。

関係代名詞thatの使い方

how

最後に「関係代名詞のthat」を見ていきましょう。

「関係代名詞のthatが選択肢にあったら、とりあえず選ぶ」という方も多いと思います。

しかし、実は「関係代名詞that」を使える条件は決まっています。

つまり、何でもかんでも「関係代名詞のthat」を使えばいいというわけではありません。

「関係代名詞that」を使う条件は以下の4つのパターンがあります。

関係代名詞 thatを使う4つのパターン

  1. 「先行詞が最上級の形容詞やonly, very」
  2. 「先行詞がall, anything, everything」
  3. 「疑問詞のwho」と使う
  4.    先行詞が「人と物」

それぞれのパターンを例文で確認していきましょう。

先行詞が最上級の形容詞やonly, veryなど

only

「ただ1つの」や「唯一無二の」を表す形容詞が先行詞とセットの場合は「関係代名詞のthat」を使います。

具体的には以下のような形容詞に注意しましょう。

注意すべき形容詞

  • 形容詞の最上級
  • the first
  • the only
  • the very
  • the same

例文

  • He is the only friend that I can count on.
    「彼は私が頼れる唯一の友人だ。」
  • This the best restaurant that I know.
    「これが私が知っている最高のレストランです。」
  • (On) the very next day that I came back to Japan, my father passed away.
    「私が日本に帰ってきたまさに次の日、父親が他界した。」

先行詞がall, anything, everythingなど

all

次に「全部」や「全くない」という名詞が先行詞の場合は「関係代名詞のthat」を使います。

具体的には以下のような形容詞に注意しましょう。

注意すべき形容詞

  • all
  • anything
  • everything
  • no
  • little
  • much
  • nothing

例文

  • Is there anything that you need?
    「何か必要なものはありますか?」
  • All that I want for Christmas is you.
    「私がクリスマスにほしいのはあなただけだ。」
  • There is nothing that I can do for you.
    「私があなたにしてあげられることは何もない。」

「疑問詞のwho」と使う

who

「疑問詞のwho」と関係代名詞を使う場合は「関係代名詞のthat」を使います。


例えば、以下のような英文は誤りです。

誤った英文

Who who has children can work on the weekend?

なぜなら「疑問詞のwho」と「関係代名詞のwho」が重なると理解しづらく、リズムが悪くなるからです。


この場合「who」が連続しないように「who」ではなく「that」を使います。

例文

  • Who that has children can work on the weekend?
    「子どもがいる人で誰が週末働くことができますか?」
  • Who that knows him can believe such a story?
    「彼を知っている人で誰がそのような話を信じられるか?」

先行詞が「人と物」

dog

先行詞が「人と物」の場合、関係代名詞を「whoかwhich」のどちらかに絞ることができないため、どちらでも使える「that」を用います。
※ただし、動物にも「関係代名詞のwho」を使うこともあるので注意

例文

I saw a girl and a dog that are walking on the street.
「私は女の子と犬が道を歩いているのを見た。」

関係代名詞の基本 まとめ

本記事では、関係代名詞の基本を解説しました。

今までなんとなく使っていた関係代名詞を根本から理解できたのではないでしょうか。

関係代名詞では、「後ろが必ず不完全になる」と「関係代名詞は形容詞の役割」という大原則に従えば決して難しくありません。
ぜひ、大原則をおさえて、関係代名詞を得意分野にしていきましょう。


最後に練習問題で復習して、定着していきましょう。
練習問題では、ただ解けるだけでなく、「なぜその答えになるのか」を説明できるようになりましょう。

英文法のおすすめ参考書をコチラで紹介しています。

関係代名詞の基本【練習問題 厳選15題】

1.次の2つの文を関係代名詞を使って1つの文にしなさい。

  1. Taro is a student. 
    He plays the piano very well.
  2. The player won the game. 
    He is very popular.
  3. The bridge was built ten years ago. 
    My grandfather told me about the bridge.
  4. The boy is Mike. 
    He is the best basketball player in our school.
  5. I watched the elephant in the zoo. 
    The elephant had a short nose.

2.( )に適切な関係代名詞を入れなさい。

  1. That is the boy(  )I met yesterday.
  2. I'll take the first train(  )goes to Tokyo at six tomorrow morning.
  3. You are the only person (   ) can help me.
  4. This is a doll (   ) she plays with.
  5. The girl (   ) looks very pretty is Mary. 
  6. What is the book (   ) you bought yesterday?
  7. This is a book (   ) makes me happy.
  8. I have a friend (   )is very tall. 
  9. He is a boy(   )can run fast.
  10. She is a woman (   )speaks Japanese well.

関係代名詞の基本【練習問題 厳選15題 解答】

1.次の2つの文を関係代名詞を使って1つの文にしなさい。

1. Taro is a student who plays the piano very well.
2. The player who is very popular won the game.
3. The bridge which my grandfather told me about was built ten years ago.
4. The boy who is the best basketball player in our school is Mike.
5. I watched the elephant which had a short nose in the zoo.  

2.( )に適切な関係代名詞を入れなさい。

1. That is the boy who I met yesterday.
2. I'll take the first train which goes to Tokyo at six tomorrow morning.
3. You are the only person who can help me.

4. This is a doll which she plays with.
5. The girl who looks very pretty is Mary. 
6. What is the book which you bought yesterday?
7. This is a book which makes me happy.
8  I have a friend who is very tall. 
9. He is a boy who can run fast.
10. She is a woman who speaks Japanese well.

 

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